「リッチ」空間で人生を豊かに–一級建築士事務所おりおん舎

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利休さんの待庵を肌で感じるー建築の日本展 

はじめまして。一級建築士事務所おりおん舎の 山本徳子です。これから、建築やインテリアに関すること、書評、日々のこと、などを発信していきます。

先日六本木美術館の2回目の「建築の日本展」に行ってきました。

https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/japaninarchitecture/index.html
1回目に行った時は早足で千利休さんの造った茶室、妙喜庵待庵の1分の1復元のみを味わってきたのですが、今回は時間があったので出雲大社の昔から現代建築に至るまで取り入れられた特に[木]を使った日本の建築文化を堪能してきました。

私のお目当ての利休さんの待庵は前回は実は内部は撮影不可でした。
今回は外部内部共に撮影可能。張り切って内部も撮影。

しかしよく考えてみると撮影不可だった前回は、畳にきちんと座り戦国時代の戦況を語る秀吉と利休を思い、二畳台目の小空間に、お釜のお湯が煮え立つ「松風」の音と深い黒壁の床の間に大宇宙を感じる、何とも言えない静寂さを感じた・・・のに、今回はただただ撮影しなきゃ、と対象を見ながら、アングルは・・光は・・となんとも全く違う自分の捉え方でこの小空間を味わってしまい、自らのとらえ方によって全く違う空間体験となったのがかえって面白い発見ではありました。

とはいえ、、草庵茶室の 土壁に竹小舞を表した下地窓、その竹小舞もよく見ると太い竹・細い竹の絶妙な場所を切り取っている。繊細に立てかけられたその窓の内側の障子。障子からうっすら見える小舞の影。手前畳の前にある竹で釣られた繊細な小棚。どんな道具組をされたのか・・。荒い藁スサの入った絶妙な色の土壁と腰貼り壁。材料を生かし、手前座、客座と各「座」に応じた天井の造り。水平と垂直の織り成す緊迫感。本物の待庵は現存しますが中に入れません。是非、この展覧会で味わってみてください。

このほか私が印象に残った作品群は、二重らせん構造でお参りをすれば霊場巡礼したのをなと同じ功徳があるとする1797年会津若松市の「会津さざえ堂」。(ガウディのサグラダファミリアを彷彿とさせました)
2011年谷口吉生氏の金沢市の「鈴木大拙館」。水平の美しさ、絶妙な色使いと水の使い方。
建築家岡啓輔が2005年から自力で建設している自邸の「蟻鱒鳶ル」。コンクリートの型枠自体が工芸作品のようなもので、このような装飾的工芸的、言い換えれば手作りの一品もものに惹かれるのは私の昔からの感性なのかもしれません。https://twitter.com/OkaDoken

最近の作品ですとアトリエワンの2012年、千葉県香取市「恋する豚研究所」レストランもあり行ってみたい建築リストに入れました。https://www.koisurubuta.com/
2013年のシェアハウス『LT城西』猪熊純、成瀬友梨 出身地、仕事場の異なる13人の共同暮らしは、きっと小さくても大きな社会経験をはぐくんでいることでしょう。http://www.narukuma.com/ltjosai/

六本木美術館15周年記念のこの展覧会、9月までまだまだ開催中ですので、「身近すぎるけれども実はありがたい水道水」のように、「身近すぎるけれども偉大な和風建築」のインデックスとしてもお勧めです。お時間のある方是非行ってみてください。